各自治体が一斉に次亜塩素酸水を配布! 国の対応は?

 新型コロナの感染予防策として、全国各地の自治体が住民に次亜塩素酸水(酸性電解水)を配布しています。

 たとえば大分県別府市は5月7日から当分の間、市内在住・在勤者を対象に一人当たり500mlを配っています。市のホームページでは、次亜塩素酸水は家庭内の様々な場所の除菌や手指などの消毒に使えるとしています。

 5月2日から一人当たり1,000mlの配布を始めた茨城県常総市は、ホームページで次亜塩素酸水をこう説明しています。

 「インフルエンザウイルス・ノロウイルスへの除菌・殺菌・消毒効果がある。新型コロナウイルスに有効な消毒方法として期待されている。安全性が高いため手指の消毒にも使える」等々。こうした配布活動はすでに数十の自治体に広がっていて、次亜塩素酸水への期待感の高まりがうかがえます。

政府は「答弁書」で“問題外”と回答

 一方、国の対応はどうでしょうか。それを示す「(政府)答弁書」を、内閣が4月10日に公表しました。答弁書とは、国会法に基づき国会議員が内閣に提出する「質問主意書」に対して、内閣が閣議決定した回答書のこと。内閣は回答する義務を負っています。

 次亜塩素酸水についての質問主意書は、立憲民主党の早稲田夕季衆院議員から提出されました。その主旨は、新型コロナの感染拡大に伴うアルコール消毒液の不足を補うためにも、国は次亜塩素酸水を活用することの有効性を科学的に評価し、何らかの指針を示すべきでは、というもの。自治体や医療・介護・福祉の現場に、電解水生成装置購入費の補助を、という主張もしています。

 これに対し政府は答弁書、で、現時点で有効性が確認されていないことを指摘。あっさり“却下”という印象でした。まさに「コロナ感染の最前線」で住民と接している自治体の切迫感と、「中央国家機構」との温度差が如実に示されたと言えます。

 それにしても、酸性電解水は医療分野では「強酸性電解水」、食品分野では「次亜塩素酸水」の名称で厚生労働省から認可・指定を受けており、農林水産省も「電解次亜塩素酸水」という名で農業分野の特定防除資材(農薬)として認可・指定をしています。こうした実態に触れることなく「、問題外」とした内閣の姿勢には疑問が残ります。