腓返りも肩こりも水不足が原因 放置すると認知症の怖れも!
前回は、慢性的脱水で起こるいろいろな症状についてお話をしました。では水を飲んで脱水症状を改善すると、その症状は良くなるのでしょうか。答えは半分正解、半分不正解です。
足りないものを補うと元に戻るという意味では正解。これは、水が足りなくて萎れている植物に水をやると生き生きしてくるのと同じです。でも長い間水やりをしないと、いくら水やりをしても元に戻らなくなりますね。
わたしたちの身体も同じです。水分が足りず萎れると、さまざまな症状を感じます。たとえば関節が萎れると硬くなって動きにくくなったり、さらに進むと痛みとして感じたりします。そこで水分を十分に摂ると、身体がもとに戻る—すなわち若返りにつながりますね。
しかし長い間萎れていると、関節の間が狭くなり骨も傷んでしまいます。そうなったら水を飲んでも元に戻ることはできなくなります。
肌(スキン)の場合はどうでしょうか。お風呂に入っている時は本当に瑞々しいのですが、お風呂から上がって水気をとったら突っ張り、カサカサとしてきますよね。
水を十分に飲むとカサカサは治りますが、残念ながら赤ちゃんの肌には戻りません。肌の約80%は水ですから、水分の多寡による違いがあらわれやすいのです。
それでは筋肉が萎れるとどうなるでしょうか。もともと筋肉の水分は75%もありますが、不足すると筋肉が細くなって身体を支えるのが難しくなります。背中が曲がって歩幅が狭くなり、足も引きずりがちになります。いわゆるサルコペニア(「水のコラム」参照)の状態になります。
夜中に痛みで飛び起きる、あの腓返りの原因の一つも脱水です。また、筋肉が固くなってしまった状態が肩こりであり、頭痛の原因にもなります。固くなる原因は血の巡りが悪くなることで、その原因の一つが脱水です。したがって、デスクワークなどで肩が凝って頭が痛くなる前に、こまめに水(もちろん還元水!)を飲んでストレッチをすると良いでしょう。
脳の省エネモードは危険!
身体の水不足というのは、スマホの省エネモードと同じようなものです。このモードに設定すると、メールを受け取るのもダウンロードするのも時間がかかりますね。人間にたとえると、物事を理解して処理する速度が遅くなるということです。
若い頃は瞬時に覚えることは得意だけれども、加齢とともに苦手になるといわれています。しかしその年齢分、たくさんの情報が脳に刻み込まれています。それをちゃんと取り出して使うためには、脳細胞がしっかり働く必要があります。
一方、手足と同じで脳も使わないと衰えてきます。毎日、同じ道、同じ路線、同じ駅を通って通勤しているだけでは、脳は省エネモードで働いてしまいます。
省エネモードを解除しようとしても、エネルギーが足りなければできません。その大切な要素が水です。何しろ、筋肉と同様に、脳の75%は水なのですから。
水不足は脳梗塞の一因にも
脳梗塞というのは、脳の血管が詰まって脳の機能の一部が働かなくなる病気です。阪神が麻痺して動かなくなる、痺れる、呂律が回りにくくなる、言葉がうまく出てこない、など色々な症状が出ます。
すぐに病院で治療をし、その後にリハビリをしても症状が残る人がたくさんいる病気です。場合によっては小さな血管が詰まっても、症状が出ないことさえあります。
物忘れがひどいからと病院で検査を受けたら、「脳梗塞の跡がたくさんありますよ。それが原因で認知症を発症したのです」といわれることもあります。その脳梗塞の原因の一つが脱水です。
脳梗塞がなくても、アルツハイマー型などの認知症になることがあります。その原因の一つがやはり脱水なのです。やっかいなことに、認知症になると水を飲まないといけないことも忘れてしまうかもしれませんから、悪循環になりかねません。
脳の75%を占める水がいかに大事か、分かっていただけたでしょうか。