【最終回】沖縄から世界へ サクセス ストーリー 大城博成

Yes, Iʼve done it, so you can too!

日本の一角、小さな島、沖縄でスタートしたエナジック社はいまやグローバル企業に成長し、多文化・多民族の文化圏に突入してきた。あれからわずか十数年だ。
 文化が違えば物の売り買いの習慣も違い、その国独特の慣習、法律等の知識も要求される。宗教的規制もある。マレーシアでは事務所の一角に祈りのための別室を設けなければならない。
 日本やアメリカではこのような条件は考えられない。税法、商法、貨幣価値等、一人の知識ではとても管理できるものではない。言語圏が違えば、対応する手法も一辺倒とはいかない。
 気候も大きなインパクトとなる。北極近くのアラスカの販売店と南アフリカのケープタウンの販売店とは、商いの手法も金銭感覚も大いに違う。トップ管理者に必須の能力とは?
グローバル化したエナジック社のこれからのトップ管理者には、多くの知識、経験、国際的マナーが求められる。それを整理すると、次の三つの能力になるだろう。
 ①コミュニケーション能力。本場のアメリカ、EU、展開しつつあるロシアなどのユーラシア大陸、南米、そして急激な上昇を続けるアジア市場。これらの市場では英語でのコミュニケーション能力が不可欠だ。さらにリーダーシップも必須である。
 ②国際的感覚。グローバルで活躍する管理者はグローバルな感覚、発想が不可欠だ。いつまでも日本の文化や習慣をベースとした発想では、地球村と呼ばれる今日の企業環境にそぐわない。

 ③変化への複眼的対応力。トップ管理者にはから迫る変化への対応力、適応力、弾力性が必要だ。多文化・多言語企業は複雑なヒューマン・ファクターがその市場に反映するからだ。

■夢は見るものではなく実現するもの
 EU市場はアジア市場とは違う。マーケティング戦略も一筋縄ではいかない。複眼的に市場に対応しなければならない。政治、商慣習、宗教からくる規制も市場に大きな影響を与える。
 大城の采配はここ暫く続かなければならないが、後継者を育てることは大きな使命であろう。胸中に後継者はいるのか、彼の靴を履ける適任者探しは至難の業であろう。
 大城は、「夢は見るものではない、実現するものだ」としきりに語る。その夢は小さな島から、東京、ロス、NY、香港、アジア諸国、そして、ロンドン、パリ、ドイツ、ロシアに向かっていった。南米にも足場を作った。大きな市場だ。
 「小さな島から世界を飲む」大城のサクセスへの道は、失敗と困難が開いたといっても過言ではない。大城が成し遂げたことはこの本を手にして読む人にも可能である。大城はこう語り続ける。
Yes, Iʼve done it, so you can too! (わたしにできたのだから、あなたにもきっとできる!)