LeveLuk開発史 <第4回>

海外仕様からKANGEN8の開発へ

SD501が発売されたちょうどその頃、大阪工場では、品質や環境管理の国際規格であるISO9001(2004年)及び14001(2005年)の認証を取得し、2007年には医療機器向けの品質管理認証ISO13485を取得するなど、管理体制も整 備が進み、また米国など海外の販売が伸び始め、水質や許認可などへの対応にも追われていた。

2008年にはドイツ・デュッセルドルフに支店が開設されヨーロッパにも進出。日本国内よりも海外販売が優勢となってきていたが、SD501の開発時期は2002~03年頃であり、開発ターゲットとして海外が強く意識されていたわけではなかった。大阪工場では海外向けに電源ユニットを開発し、音声案内も英語やドイツ語など5言語切替え可能なSD501Platinumを2010年に発売するなどして、なんとか海外向けに対応はしていたものの、外観デザインも海外のお客様からは不評であった。
SD501では限界と考え、海外向けを主なター ゲットとして基本設計から見直す必要性を感じていた私は、デザインの刷新や多くの新機能を搭載した新製品の企画を練り提案したが、あっさり却下された。しかし、あきらめられない私はその後も粘り続け、ようやく開発許可が出たのは2012年の終わりで、企画の提案からすでに1年近くが経過していた。これがKANGEN8開発の始まりである。大城会長から指示されたわけではないが、新製品の発表をするなら数多くの販売店の皆様が世界中からお越しになる2014年6月のエナジック創立 40周年記念イベントしかない、と考えていた。これを逃せば新製品発表という話題の温度は下がる。
開発期間が1年余りしかないなか、デザインの刷新に加えてタッチパネルの採用とフルカラー液晶でのビジュアルによる操作案内、世界対応のフリー電源化、浄水カートリッジの電子タグ採用など新規開発課題は多く、たいへんタイトなスケジュールであった。何とか間に合わせようと、大阪工場の開発スタッフは徹夜もいとわずに頑張った。発売前には大 城会長の承認を得るべく極秘にLAまで試作機を持ち込んだり、海外水質への対応をみるべく、実際に現地でデータを取ったりして万全を期した。こうしてどうにか期限までに開発を終えたKANGEN8は、沖縄で開催された40周年記念コンベンションの場で発表された。しかし、発売当初から電源などの不具合が発生し、一時的に販売を見合わせるなど、お客様にはたいへんなご迷惑をおかけしてしまい、設計変更や改善を繰り返して落着くまでには約1年を要することとなった。スタッフの弛まぬ努力もさることながら、販売店の皆様のご支援こそが、当初は出来の良くなかったKANGEN8を、今日の主力機種にまで育てていただいたものと受け止めている。

(株)エナジックインターナショナル専務取締役
リサーチセンター長 奥村一彦

E-Friends 2023年11月号より