大城の若者たちに賭ける夢は大きい。2014年8月、エナジック・ゴルフアカデミーの生徒23人をロスアンゼルスに招待した。筆者も数日お付き合いをしたが、11歳から18歳の元気な子どもたちだ。数人のお母さんたちも我が子に同伴、面倒を見ていた。いや、子どもたちよりお母さんたちのほうが楽しんでいるようだった。
ゴルフアカデミー生を米国に招待
子どもたちにとってロスアンゼルスは初めてだ。文字どおり感動と感激の一週間の滞在となったであろう。ロスアンゼルス郊外ではジュニア・トーナメントに初参戦して成績は上々だった。また、日米親善大会にも参加し、小さな沖縄と大陸アメリカの少年たちとが競い合った。慣れない英語で何とかコミュケーションを工夫している姿に、子どもたちの成長の期待が大きく膨らんできた。
「可愛い子には旅をさせよ」という日本の古き諺は現代も真理だ。旅は新しい世界との出合いだ。新しい世界で自分を見つめ、競争相手を見つけるのだ。勝負の世界で自分の国にとどまっては、井の中の蛙となりかねない。新しい空気を吸い、新しい競争相手を見つけて競い、腕を磨き、感性を磨き、学んでいくものだ。
少年時代、青年時代に新しい世界を体験することは、子どもたちの人生観や世界観が広がり、勝負の世界に挑む意欲を高めてくれるであろう。今回のようなアメリカ・ツアーが今後も企画されることを願う。
大城は数年前から若者たちの未来にエネルギーを注ぐようになった。それはエナジック瀬嵩カントリークラブの造営に伴う新しい着想だ。日本の子どもたち、特に沖縄の子どもたちを育てようとゴルフアカデミーを設立し、施設も整えた。
母校の古い校舎をリースで借り受けて寄宿舎とし、練習は自前のカントリークラブで実施する。理論と実践を並行できる環境作りを整えた。施設は閑静なところに位置しているので、集中して目的を達成したい青年たちには好環境である。入学費は安価で、本土からも入学している。
感想文に見る子どもたちの意欲
こうして30人近くのプロをめざす卵たちがトレーニングに励んでいる。そのうち23人がアメリカまでやってきたのだ。その子どもたちが、帰国後に感想文を書いた。大城は23通の感想文を読み、そこに彼のサインと日付を記していた。超忙しく世界を飛び回っている彼が、子どもたちの感想文を一枚一枚くくりながら読んでいく姿を想像した。
筆者は心のどこかで「ゴルフアカデミーは大城の趣味の一つだ」と思っていたが、それは一瞬に消えた。彼は真剣そのものだ、と考えを正した。
青年たちの将来を真剣に考えてのことだ。超多忙の中、時間、資金、エネルギーを費やすのだから、確かに趣味や遊びではない。今さらながら、彼の若者への期待が強く感じられたのだ。次の号では、わたしも読ませてもらった子どもたちの感想文の中から、印象的な一文を紹介してみたい。