「Let’s Unify 20,000!」を掲げて!

 上のタイトルは、短期的に全エナジック社の販売台数を月間20,000台にする、という決意を表している。アメリカ、EU、アジア、そして新市場に戦略的にアプローチすることによって実現できる算段である。

 この掛け声は、これまでのアメリカ市場中心的な発想から世界的視点で会社を眺めるようになった証だ。アメリカ市場は海外進出の原点であり、まだまだ未開拓の巨大な市場である。しかし、アジア市場の急成長はアメリカ市場の成長より速度がはやく、また、市場が若く、”バイブ”(vib)であふれている。

「グローバル社員」の自覚を!

 香港のバイブはアジア市場のバイブではないか。社員もアメリカの社員、ヨーロッパの社員、アジアの社員ではなく、エナジックのグローバル社員という意識も高まるであろう。したがって、「Let’s Unify 20,000!」は単なる販売目標ではなく、全エナジック社が一つとなり、社員の発想が地域性を超えて、グローバルに広がっていくところに大きな意味がある。

 また、オペレーション機能の統合等は、より高い効率を生み出すきっかけとなるであろう。社員の”一致団結さ”が問われるときだ。古代ギリシャのアレキサンダー大王は「わたしの目的は東を西に結びつけることにある」と言って、それを使命としたという。大王は軍事的にそれを成し遂げた。

 グローバル化するエナジック・グループは”Let’s Unify(団結)”のスローガンの下、その使命を果たせるだろうか。

 「地球村」という言葉は比較的新しい言葉だ。リッチな国が貧しい国々を助けるという意味も含まれているが、また、ハイテク時代のコミュニケーションの産物でもある。コミュニケーションの超高速化は地理的に遠い村を隣村のように近づけてくれた。そのスピードたるや瞬間的になっている。

求められる超高速時代の対応

 特に電子メールへの移行は「待ったなし」の交信になった。電子メールを受けて、数時間内に返事がないと「返事が遅い」となる。よっぽどのことがない限り、翌日の返事は遅い印象を受ける。いまはそのような時代だ。

 スマートフォンの出現はこのスピードになおいっそう輪をかけている。速度ばかりかマルチ機能を有して実に便利この上ない。どこからでも発信、受信出来る。仕事がスピーディーに、いつでもどこでも効率的に出来る。スマートフォンのサイズならYシャツのポケットに納まり、手のひらの上に乗せて、指一本で作動できる。

 こうした新しいハイテクの応用がエナジックのグローバル戦略に大きな役割を果たすであろう。システム的な準備は既に完成しているが、複雑な実務応用の段階で、未完成の部分を改善していかなければならない。