トレーニングは”人間の心”をベースに!

 2014年初期、教育部が発足した。キャリアの長い人材がトレイナー(講師)として采配を振るう。トレーニングの基本は「何を売るか」「どう売るか」の、いわゆるセールス・ノウハウではない。むしろ、心理学者マズローが説く、人間根本の問題に触れる動機付けや自己実現、そして、同じく心理学者のフロイトの説く”人間の心”をテーマとした、レベルの高いトレーニングである。

「交流分析」を基本に置く訓練

 あるベテラントレイナーによると、『新しい自己への出発』という本が参考になったという。これは、フロイトの”人間の心”の論理から導いて、カナダ出身の精神科医エリック・バーンが展開し、よく知られるようになった効果的な集団的心理療法の「TA (Transactional Analysis) = 交流分析」を紹介している著作で、心理面でのトレーニングの基本になっているという。

 もう少し詳しくいうと、TAは「自分自身が本来持っている能力の発揮をさまたげている諸要因を取り除き、本当の能力を実現する」ための方法論で、グループのセラピーにも活用されているとのこと。さらに、企業・団体等で、カウンセリングやコンサルティング、あるいはコミュニケーション訓練などのトレーニング方法として、広く活用されているという。

 筆者もその実践の場であるエナジックのセミナーに参加したことがあるが、ランチタイムを忘れてしまうほどに、充実した内容であった。

 それはロスアンゼルスの某ホテルで開かれたセミナーだったが、参加者は80人を超え、何と4日間連続でトレーニングを受けていた。そして最後の晩、トレーニング終了の認証式と打ち上げディナーパーティーが持たれ、筆者も参加した。

訓練後に”ファミリー意識”が向上!

 トレーニーはアメリカ東部を始め、インドネシアやEU各国からも遠距離をはばからず集まっていた。トレーニングの受講資格は販売店の中でも、あるレベルのランクが要求されていた。認証式が終わると、彼ら彼女らは壇上で思い思いのコメントを披露した。

 いまその時の印象が鮮やかに蘇ってくる。トレーニーたちは、「我々は一つだ」「我々は愛で結ばれている」「我々はエナジック・ファミリーだ」などと思いを表明し、誰一人として「ビジネスで儲けたい」といったコメントがなく、エナジック・ファミリーの”共同体”成員としてのコメントが圧倒的であった。

 確かにこれは、TAのトレーニングの効果である。このようなトレーニングの新風がアメリカからEU、アジア、新市場へと吹いていくのであろう。100万人に近づく販売店が、”エナジック・ファミリー”としての共同体意識を持ってグローバルに連結されたら、さぞ大きな波及効果を及ぼすことだろう。ますますグローバル化する中で、こうしたトレーニングの役割とその意義は大きい。