特許を取得した驚くべき「電解水でパーマ」とは?

メンズヘア エスプリ(長崎県長崎市)

Before(パーマ前)

1991年に独立し店を構えてから20年後のある日、立川さんは突拍子もないことが閃いた。「水でパーマをできないか」と。だがこの時は実践までには至らなかった。さらに3年後、今度は実行しようと思い立った。背中を押したのが、過去に「副業になれば」と考え購入していたレベラックの存在だった。電解水の効果効能に期待して“実験”を始めたのである。
 一般的にパーマをかける際にはパーマ液を使う。それも通常は二度使う。まず洗髪後にパーマ液(一液)をかけてから、また洗髪して一液を流し、次にロッドでカールを巻き加湿器で髪に熱を当ててボリュームを確保したあと、二液をかけてロッドを外し最後の洗髪へ――という手順だ。

After(パーマ後)

 パーマ液は合成化学薬剤である。洗髪も一度では済まない。手間暇とコストと、さらに化学薬剤を使うことによる頭皮や手指、環境への負荷がある。立川さんはこうしたことを克服しようと、電解水の性質を学ぶことから始め、実際に還元水と酸性電解水を使った実験を繰り返した。そして8年もの地道な研究開発の末、パーマ液不使用で洗髪も一回で済む、「日本初・世界初」(立川さん)の「水アイロンパーマ」を完成させたのだった。
 その“最強の証明”が、6月20日、特許庁が新たな「パーマネント方法」の発明として特許登録をしたことである。なお「水アイロンパーマ」は特許だけでなく、2017年4月に、その略語の「水アイパー」と共に商標登録も済ませている。頭皮と環境に優しいこの新技術は、カットも含めたフルコースで7,500円とコスパは高い。

立川秀樹さんご本人

 立川さんがもう一つ力を入れているのが「訪問散髪」である。老人ホームの入居者や外出が困難な人などのため、出向いていって散髪をする。そのさい、電解水と少々の道具さえ持っていけば、カットだけでなくパーマもできるというのが最大の利点だ。
 立川さんが発明した電解水使用の「水アイロンパーマ」は、いま世界中で取り組まれているSDGs(持続可能な開発目標)の実現を後押しする可能性を秘めているのかもしれない。

メンズヘア エスプリ

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